そうめんがダイエットにおすすめできない理由

ダイエット

食欲が落ちる暑い夏になると食べたくなる「そうめん」。
ミュージシャンの方が「そうめんダイエット」を行って3ヶ月で10kg痩せた、と話題にもなりました。さっぱりと食べられるのでローカロリーのようにも感じますが、そもそも、そうめんは炭水化物。炭水化物といえば、ダイエットには不向きなイメージがある方も多いでしょう。
はたしてそうめんは、ダイエットに向いているのでしょうか?

1.麺類のカロリーを比較

そうめんは本当にカロリーの低い食べ物なのか、ほかの麺類と比較してみましょう。
その前に、茶わん1杯のごはんにはどれくらいのカロリーがあるかご存じですか?ダイエット中はできるだけ摂取量を減らしたいイメージがあるごはんですが、茶わん1杯で約240kcalです。
実はそうめんは、製造の段階で油が使われているため意外と高カロリー。
乾麺1人前100gが356kcalと、茶わん1杯のごはんと比べておよそ1.5倍のカロリーがあります。
同じく1人前100gあたりのほかの麺類を見ていきます。そばの乾麺1人前が344kcal、パスタの乾麺が378kcalです。高カロリーのイメージがあるラーメン用の中華麺は生麵タイプで281kcalですから、ほかの麺類と比べてもそうめんのカロリーが高めなのがわかります。
ダイエットに人気の春雨も100gあたり約345kcalと高カロリーですが、スープなどに入れて使う場合は20gほどと量が少ないので、1食としてはローカロリーといえます。
お米でできたビーフンも100gのカロリーは377kcalで高めですが、料理として使う場合、1人前は40gほどなのでこちらも1食分のカロリーを低く抑えることができます。

2.そうめんはダイエットに向いてる?向いてない?

2-1.そうめんのカロリーが高めな理由

そうめんの材料は、小麦粉や塩、水のほかに油が使われています。
乾麺の状態なら炭水化物や脂質のほか、食物繊維やたんぱく質、ミネラルなどが含まれていますが、ゆでると炭水化物と脂質以外の成分はお湯に流れ出てしまって残りません。ゆでたそうめんに残った炭水化物と脂質は、高カロリーになる組み合わせといえます。
また、ツルツルとのど越しよく食べられてしまうため、気がついたら倍の量を食べてしまっていた…なんてことも。麺だけでもカロリーが高いのに、天ぷらなどと一緒に食べてしまうとそのカロリーが加わって、定食1人前くらいのカロリーになってしまう可能性もあります。

2-2.そうめんがダイエット食品になる理由

カロリーが高いうえに、つい食べ過ぎてしまいがちなそうめんですが、しっかり適量を食べる分にはダイエット食品としても有効です。
麺つゆにつけて食べるのが一般的ですが、さまざまな薬味があるので味や風味を変えることができるのもメリット。その分おかずの量を減らすことができれば、結果的にカロリーをセーブすることが可能です。

2-3.そうめんだけでは栄養不足に!

そうめんだけでは栄養面に関して期待はできません。
それは前述のとおり、乾麺に含まれるたんぱく質や食物繊維、ミネラルなどがゆでたお湯に流れ出てしまうからです。また薬味をプラスするだけでは栄養に偏りができてしまい、栄養不足になる恐れがあります。

3.そうめんをダイエットの味方につける方法

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3-1.食べ方

そうめんダイエットでは、そうめんだけでなく副菜やデザートなどもプラスして健康的に痩せることを心がけましょう。
そうめんだけで必要な栄養を摂取することは難しいため、「痩せる」というよりも「やつれる」という印象を周囲の人に与えてしまいます。せっかく減量できたとしても、不健康になってしまっては意味がありません。デザートにフルーツを食べると、ビタミンCも補給できてすすめです。
そうめんと一緒に食べるのは、「薬味」だけでなく「具」も追加するといいでしょう。もちろん、ローカロリーでヘルシーなものを選びましょう。
たとえば、鶏のささ身や納豆、ゆでたまごや錦糸卵をプラスすれば、良質なたんぱく質を補給することができます。わかめなどの海藻類はビタミンやミネラルを摂ることができるので、ぜひ一緒に食べるようにしてください。
また、冷たい麺は体を冷やしてしまいます。暑い夏にはのど越しのいい冷たいそうめんを食べたくなりますが、冷たいそうめんばかりでは胃腸の働きも弱ってしまいます。
それ以上に、体を冷やしてしまうことで体温が下がり、新陳代謝が悪くなってしまいダイエットの妨げとなることも。
そのため、そうめんは冷やさず常温にしたり、温かい麺の「にゅうめん」にして食べたり、炒め物にしたりして食べることもおすすめです。そうめん自体のカロリーが高いので、野菜をたっぷり使ってそうめんの量を減らすなどの工夫をするとさらにいいでしょう。

3-2.おすすめレシピ

野菜をたっぷり使った「大盛りダイエットそうめんチャンプルー」をご紹介します。そうめんは60gに抑えてありますが、低カロリーのもやしや、歯ごたえのあるにんじんを使っているので、食後の満足感も得られます。
塩昆布やかつお節で味付けしているため、うまみがあるのに塩分も少なめなヘルシーメニューです。また、ノンオイルのツナ缶を使うので、たんぱく質もしっかり摂ることができますよ。

【材料:2人分(1人あたり360kcal)】

  • そうめん 60g
  • もやし 150g
  • にんじん 50g
  • ニラ 1本
  • ノンオイルのツナ缶 1/2缶

【調味料】

  • しょうゆ 大さじ1/2
  • 豆板醤 小さじ1/3
  • 塩昆布 5g
  • かつお節 2g
  • 塩こしょう 適宜
  • ごま油 小さじ1

【作り方】

  1. にんじんは2mmの千切り、ニラは4cm幅に切ります。
  2. そうめんは、標準のゆで時間より1分ほど早くお湯から上げます。
  3. 水で冷やしたあと、しっかり水気を切っておきましょう。
  4. にんじんをごま油で炒めて火が通ったら、もやしとニラを加えて炒めます。
  5. そうめんと調味料を加えてさらに炒め、味を調えたら完成です。

参考:foodcreativefactory

4.そうめんよりダイエットに向いている麺類

麺類は炭水化物が主成分のため、基本的にカロリーが高めです。
同じ麺類でも、比較的ダイエットに向いている麺類はそばです。そうめんやうどん、中華麺とそばの大きな違いは、原材料にあります。そうめん類は小麦粉が原材料ですが、そばの原材料はそば粉です。
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小麦粉は血糖値を上昇させるGI値が高いのですが、そば粉は低GI食品といわれ、血糖値が上昇しにくい食品なのです。血糖値が急激に上昇すると、脂肪がつきやすく太りやすい体になってしまうため、ダイエットには低GI食品が向いています。
このことから、そばもそうめんなどと同じく主成分は炭水化物ですが、そば粉は同じ炭水化物でも「太りにくい炭水化物」といえるでしょう。
また、そばには血管を強くして血流をよくするルチン、脂肪や糖質の代謝を助けるビタミンB群、便秘の改善に効果があり痩せやすい体質にしてくれる食物繊維などが含まれています。
これらは、ダイエット効果以外にも美肌効果やアンチエイジング効果も期待できるという、女性にはうれしい成分です。
おそばを食べる際は、天ぷらなどに目が行きがちですが、先ほどそうめんで紹介したような薬味や具を上手に取り入れると、さらに効果が期待できるのではないでしょうか。

5.まとめ

いかがでしたか? 「○○ダイエット」といわれるものは、そのもの“だけ”を食べることでダイエット効果を期待するもので、効果を実感する前に飽きてしまって長続きできない場合も多くあります。
またがんばって効果を得ても、「二度と見たくない」というほど食べ続けると、最終的にはつらい思い出になってしまう場合がほとんどです。
ですが、そうめんダイエットなら、薬味を変える、味付けを変える、具材を変えることで長く続けることができます。また、最後にご紹介したおそばなども上手に利用して、おいしく美しくダイエットを成功させましょう。

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