30代を過ぎると少しずつ気になってくる、ほうれい線や毛穴の開き。さらにはフェイスラインがもたついて顔が大きくなったと感じる人も。これらは全て頬のたるみが原因です。加齢を止めることはできませんが、お手入れ次第でたるみなどエイジングのスピードを遅らせることは可能です。半年後、1年後も若々しい肌であるために、早めのたるみケアに取り組んでいきましょう。
1.頬のたるみが始まった3つのチェックポイント
頬のたるみは、ほうれい線・頬の毛穴・輪郭の3か所に現れてきます。これが進行してしまうと、エイジング肌まっしぐら、実年齢より老けて見られることも…。どこか1か所でもたるみのサインに気がついたら、たるみケアの始め時です。
1-1.ほうれい線
加齢とともに、徐々に気になってくるのがほうれい線です。これは小鼻脇から口角にかけて深くなる傾向にあります。その主な原因は頬のたるみ。肌内部のコラーゲンの減少や結合組織のゆるみ、表情筋の衰えなどが影響しています。他にも噛み合わせや、姿勢によるゆがみが原因の場合もあります。ほうれい線が目立ってきたな、と思ったら早めに手を打ちましょう。
1-2.毛穴が斜めに開いてきた
出典:うる肌シェービング
頬の毛穴が丸い状態から斜め(涙型)に開いてきたら、たるみが始まったサインです。頬をこめかみに向かって引き上げた時に、毛穴が見えなくなったら要注意です。毛穴の目立ちは肌質やスキンケアにもよりますが、斜めに下がってきている場合は、たるみの影響が大きく出ています。改善にはリフトアップケアを取り入れることが有効です。
1-3.フェイスラインがぼやけてきた
シュッとしていた顎先や輪郭が、なんだか最近はあいまいになってきた…という場合も、たるみが始まってきたサインです。血行不良や老廃物の流れが滞ると、余分な水分や脂肪が溜まりやすくなり、セルライトが発生します。その結果、重みによりフェイスラインがもっさりしたり、顔が大きくなった印象に見えてしまいます。
体重は変わらないのに二重あごが目立ってきた場合も同様です。定期的なフェイスマッサージで、老廃物を流れやすくしておくことが改善への近道です。
2.頬のたるみの原因
2-1.ハリ・弾力不足
肌の深部にある真皮層には、コラーゲン・エラスチン(弾力繊維)・ヒアルロン酸が存在し、肌表面のハリ・弾力をキープしています。さらにそれらを作り出す繊維芽細胞があります。
しかし、加齢とともにコラーゲンの産生量は減少し、コラーゲンとエラスチンの結びつきも弱まってきます。さらに、紫外線・乾燥・生活習慣・喫煙などにより、うるおいが失われがちになります。その結果、ハリ・弾力が低下し、シワやたるみなどのエイジングトラブルが発生しやすくなります。
2-2.乾燥
年齢とともにコラーゲン・エラスチンだけではなく、肌内部の水分(ヒアルロン酸)キープ力も減少します。そのうえ環境(紫外線・エアコン・喫煙)の影響やお手入れ不足により、肌表面の乾燥が進むと、さらにエイジングが加速します。乾燥が進行するとお肌の新陳代謝(ターンオーバー)が乱れ、角質の状態が不安定になります。すると、バリア機能が低下し、お肌のうるおいがキープされず、環境ダメージを受けやすくなります。
その結果、たるみや肌荒れ、くすみなど様々な肌トラブルを引き起こします。年齢や肌悩みに合った化粧品を使いながら、保湿重視のスキンケアにシフトしていきましょう。
2-3.表情筋の衰え
瞬きや食事の他、喜怒哀楽の表情を作るのは顔にある表情筋です。表情筋は22種類ありますが、特に口元の「口輪筋」と頬を引き上げる「小頬骨筋」、口角を引き上げる「大頬骨筋」が衰えるとほうれい線ができやすくなり、頬がたるんだ印象になってしまいます。
しかし、表情筋も体の筋肉と同じなので表情筋をしっかり動かし、鍛えることで引き締めることができます。簡単な表情筋トレーニングを習慣にしたり、コメディDVDを見て大笑いしても表情筋のエクササイズになります。
3.たるみ解消セルフケア方法
たるみの改善には、通常のスキンケアだけでは難しいのが事実です。そこで有効なのが、セルフマッサージや美顔器でのお手入れです。コツコツ続けることで、たるみの進行を防ぎ、引き締まった美肌に近づけます。
3-1.マッサージ
頬のたるみを改善していくには、リフトアップ効果のあるセルフマッサージがオススメです。ポイントは耳の後ろから首、肩にかけての僧帽筋を下にさげるようにすること。この部位はデスクワークやストレス(緊張感)により凝り固まりやすく、放っておくと肩こりとともに頬のたるみを招きます。入浴後にボディクリームなどを使って、定期的にほぐすようにしましょう。
<僧帽筋マッサージ方法>
出典:Locari
- 顎先から耳の後ろまでやさしく引き上げる
- そのまま耳の後ろから繋がる首筋を強めに肩まで下げていく
- 最後に鎖骨下のリンパ部分をプッシュする
- 片側ずつ3,4回繰り返す
3-2.美顔器
セルフマッサージが苦手な人や、もっと手軽にたるみケアをしたいという人には家庭用美顔器を取り入れてみましょう。スキンケアのついでやTVを見ながらケアできるので続けやすいはず。美顔器も種類が多くありますが、目的や予算に合わせて使いやすいものを選びましょう。
<ハリ・弾力が欲しい人向け>
ハリ・弾力を中心にケアするなら、RF(ラジオ派)とEMS(低周波)作用のある美顔器が良いでしょう。肌内部にあるコラーゲンは熱を加えることで収縮し(RF)、肌を引き締める作用があり、それを続けることでコラーゲンの再生が促進されます。さらにコラーゲンを産生する繊維芽細胞を活性化させるため、ハリ・弾力のある肌になっていきます。
出典:ヤーマン公式
商品名:ヤーマン プラチナホワイト メーカー:ヤーマン 価格:31,000円(税抜)
特徴:RFによる温熱ケア、クールダウンできる冷却効果、表情筋ケアに役立つEMSなど多機能です。1台で様々な角度からたるみにアプローチできるので便利です。
<表情筋ケア>
顔がむくみやすい、コリが気になるという人には表情筋ケアができる美顔器がオススメです。肌の上を転がすだけで、エステでマッサージを受けたような肌感触になります。たるみケアだけでなく、くすみ・なめらかさなど美肌ケアができるところも◎。
出典:パナソニック公式
商品名:ローラー式美容器 温感エステローラー メーカー:パナソニック 価格:オープン価格
特徴:温感ヒーターでじっくり肌を温め、血行や老廃物を流れやすくします。さらに「つまみ」と「さすり」、2つのローラーの動きで美肌効果を高めます。ボディにも使えます。
3-3.スキンケア
普段のスキンケアにプラスするなら、リフトアップマスクや美容液でのスペシャルケアがオススメです。マスクタイプの場合、美容成分を浸透させながら物理的に頬を引き上げるため、美肌効果と引締め効果が同時に得られます。ながらケアが可能なので、忙しい人にも向いています。
出典:自然から元気
また、エイジングケア向けやリフトアップ用美容液は、マッサージしながらなじませることで、より効果が出やすくなります。毎日手軽にケアしたい人にオススメです。
オススメの美容液:
DECENCIA(ディセンシア)『アヤナス エッセンス コンセントレート』( 36g・7,500円<税抜>)
ポーラ・オルビスグループの乾燥肌・敏感肌専門ブランドDECENCIAから発売されているエイジングケアシリーズ「アヤナス」の美容液です。
コラーゲン生成を170%へアップするオリジナル成分「CVアルギネート」を配合し、たるみ・しわなどのエイジングサインにしっかりアプローチ。さらに、「セラミド」の中でも保湿力・浸透力の高い「ヒト型セラミド」をナノ化して配合しているため、乾燥した角層のすみずみまで徹底的に潤してくれます。
今なら初回限定で美容液のほか化粧水、クリームの入った10日分のトライアルセットが1,480円(税込、送料無料)でお試しできます!
4.美容皮膚科で行うたるみケア
「速攻でたるみを何とかしたい」「確実な効果が欲しい」という人には、美容クリニックでのダイレクトな施術が効果的です。ほとんどが自由診療のため費用はかかりますが、早い段階で改善を実感できるでしょう。クリニック選びには、臨床経験が豊富・カウンセリング対応・費用の明確化を目安にしてみましょう。
4-1.美容成分の注射
額のシワやほうれい線に効果的として、ヒアルロン酸注射が人気です。比較的安全性も高く、自然にボリュームアップできるため、芸能人や美意識の高い女性に支持されています。注射後のダウンタイムもほとんどなく、当日からメイク・入浴もOKです。価格は1本10万円前後が相場です。
クリニックにより、ヒアルロン酸の種類や麻酔方法が異なるので、事前にカウンセリングと説明をきちんと受けるようにしましょう。
4-2.最前線マシンの使用
美容医療で用いられるマシンケアは様々ですが、たるみケアの場合は「サーマクール」や「タイタン」といった高周波やレーザーでのケアが主流です。どちらも熱エネルギーによって、肌深部に直接働きかけ、コラーゲンの産生を促進します。ダウンタイムもなく、効果実感が早いと言われています。効果の持続は半年から1年とされているので、定期的な施術を受ける必要があります。
費用は10万円~30万円が相場ですが、施術後のメンテナンスや別のお手入れ方法によって効果が持続できる場合もあります。興味のある人は、まずクリニックに相談・カウンセリングを受けてみると良いでしょう。
5.エステでのたるみケア
エステサロンでは、プロのエステティシャンによるハンドマッサージでの手技がメインになります。肌全体の状態を整えながら、リフトアップ効果のあるマッサージが受けられます。セルフマッサージよりもリラックス効果が高く、横になって受けるので効果が出やすくなります。専用美顔器を取り入れているサロンもあるので、事前にメニューを確認しておくと良いでしょう。
6.たるみを助長するNG生活習慣
どんなにセルフケアやエステでお手入れしても、なかなかたるみが改善されない場合もあります。それはPCを使っている時や、歩き姿勢など無意識に行っている動作がたるみの原因となっているかもしれません。さらに近年では、糖分の過剰摂取がエイジングを加速させるという研究も進んでいます。ハリのある素肌をキープするために、NG習慣とは今すぐ決別して!
6-1.姿勢
出典:gooヘルスケア
重い荷物を下げていたり、背中を丸めて歩く姿勢は見た目にも老けて見えるうえ、たるみ・首ノシワの原因となります。また、デスクワーク中心でいつも下方を向いている姿勢も要注意です。皮膚は全て1枚で繋がっているため、特に首や肩周り、鎖骨周辺に老廃物が溜まるとたるみが発生しやすくなります。仕事や家事の合間に、簡単なストレッチを取り入れて、肩や肩甲骨をほぐすように心がけましょう。
6-2.さわり癖
頬杖や、皮膚を動かすように顔を頻繁に触るのもよくありません。知らず知らずのうちに、皮膚が誤った方向に癖づいてしまい、たるみやシワを助長してしまいます。特にスキンケアやセルマッサージのお手入れ中は、無意識に力が入り皮膚を引っ張ってしまいがちです。顔に触れるときは過剰に皮膚を動かさないよう、やさしく労るようにしましょう。
6-3.糖分のとりすぎ
ストレス解消やリラックスのため、スィーツは欠かせない!という女性は多いはず。甘いものを食べると幸福感で満たされますが、実はたるみやシワなどエイジングを進行させることも。
その理由は、甘いもの(糖分)を過剰摂取すると、体内のタンパク質と結合してグリケ―ション(糖化)反応が起こるということにあります。お肌のハリ・弾力の元となる、コラーゲンやエラスチンはタンパク質の一種なので糖分と結合すると、減少しやすくなってしまいます。たるみ・シワの予防には、毎日のお手入れだけではなく糖分の摂り過ぎにも十分注意しましょう。
7.まとめ
誰しもエイジングを避けることはできませんが、できるだけスピードを遅くして若々しくありたいですよね。セルフケアやエステなどお手入れ方法はたくさんありますが、無理せず続けることで効果が徐々に現れてきます。焦らず、諦めず、楽しみながらケアしていきましょう。