森のバターとも呼ばれるアボカドは、その呼び名からダイエットには向いてないと思う方もいるかもしれません。しかし、アボカドは、「世界一栄養価が高い果物」としてギネスブックにも載っているほどさまざまな栄養素を豊富に含み、食事にとり入れることで美しく健康的に痩せることができます。そこで今回は、お肌にもうれしいアボカドの効果と、アボカドダイエットの方法をご紹介していきます。
1.森のバター・アボカドに含まれる成分
1-1.オレイン酸
アボカドは、全体のおよそ20%が脂質でできています。しかしアボカドに含まれる脂質は、ほとんどが不飽和脂肪酸という太りにくい脂質です。アボカドは、不飽和脂肪酸の中でも特にオレイン酸を多く含みます。オレイン酸には悪玉コレステロールを減少させる働きがあり、最も酸化しにくい脂肪酸であることから、高血圧や動脈硬化などの生活習慣病を予防する効果があると言われています。
1-2.食物繊維
アボカドには食物繊維も豊富に含まれており、便通を良くして腸内環境を整えてくれます。また、食物繊維には、体に溜まった老廃物や有害物質を吸着して排出する働きもあります。食物繊維の高いデトックス効果で代謝を高め、痩せやすい体作りが期待できます。
1-3.ビタミン
アボカドには、各種ビタミンが豊富に含まれています。ビタミンは代謝機能を支える成分で、ダイエットには欠かせません。また、健康な体を維持したり肌の状態を良くしたりする効果もあります。ダイエット中はどうしてもビタミン不足で肌が荒れがちになるため、アボカドをダイエットにとり入れることで、肌のツヤやハリを保つことができます。
1-4.タンパク質
タンパク質も代謝に関わる重要な成分で、ダイエット中には意識して積極的に摂りたい栄養素です。アボカドのタンパク質の含有量は、果物の中では干しブドウに次ぐ多さですが、干しブドウの場合は量をたくさん摂らなければならないため、アボカドは最もタンパク質を摂りやすい果物だと言えます。
1-5.ミネラル
アボカドには、カリウムやマグネシウムなど14種類ものミネラルが豊富に含まれています。カリウムには、ナトリウムの排出を促し、体のむくみを改善する効果があります。また、マグネシウムは代謝に関わる酵素を活性化させて、糖質を効率良くエネルギーに変えてくれます。
1-6.グルタチオン
アボカドに含まれるグルタチオンは、日本では医薬品の成分として使用されています。美容効果が認められており、海外では美容サプリメントとしても販売されている、女性にとってうれしい成分です。肌を白く保つ効果や肝機能を高める効果、眼病を予防する効果などがあります。
1-7.コエンザイムQ10
コエンザイムQ10は、高いアンチエイジング効果や美肌効果があることで知られ、美容化粧品にもよく使用されている成分です。強い抗酸化力を持ち、細胞の老化を防ぎます。コエンザイムQ10は加齢とともに減少していく成分であるため、豊富に含まれるアボカドを食べることで補うことができます。
2.アボカドのカロリー
アボカドのカロリーは、1個あたり262kcal(可食部)です。ご飯1膳のカロリーが269kcalですから、果物にしてはかなり高カロリーな食べ物だと言えるでしょう。
しかし前述した通り、アボカドに含まれている脂質は食べても太りにくいものです。また、果物にしては1個あたり0.98gと糖質の含有量が非常に少ないのが特徴です。これは、春菊と同じ程度の甘味です。糖質の少なさから言っても、ダイエット向きの食べ物であると言えます。
3.アボカドダイエットの基本
3-1.1日1個、食前に食べる
アボカドダイエットは1日1個までを目安に、朝・昼・夕の食事のどこかで食前にアボカドを食べる方法です。食事の前に、濃厚な味わいで腹持ちが良いアボカドを食べることで、食事のカロリーの摂取量を減らすことができます。
3-2.注意点
食事制限などは特にありませんが、アボカド自体が高カロリーな食べ物なため、アボカドを食べた後にいつも通りに食事をしてしまうと逆に太ってしまう可能性があります。アボカドを食べた後の食事は、特に腹八分を意識して食べ過ぎないようにしましょう。
アボカドダイエットの効果を上げるには、レコーディングダイエットとの組み合わせがおすすめです。毎日食べたものとカロリーを記録していけば、摂取カロリーが視覚化されて食べ過ぎを防ぐことができます。
4.おいしいアボカドの選び方
アボカドの食べ頃は、見た目だけではいまいち判断がつかないという人も多いのではないでしょうか?そこで、おいしいアボカドを見極めるポイントをいくつかご紹介します。
まず色ですが、すぐに食べる場合は濃い深緑色のものを選びます。日を置いて食べる場合は、明るい緑色をしたものを選びましょう。なかなか食べ頃にならないときは、冷蔵庫やテレビの上など、温度が20度前後のところに置いておくと早く熟します。
次に、形です。細長いものよりも、丸くふっくらしたものの方がおいしくいただけます。また、皮の部分はツヤと適度な弾力があるものが良いです。皮が黒ずんでいたり、皮にハリがなかったりするものは選ばないようにしましょう。
その他、ヘタの部分にも注目してみましょう。おいしい食べ頃のアボカドは、ヘタと実の間に隙間がありません。反対に、ヘタが取れたり浮いたりしているもの、ヘタの周りが柔らかくなっているものは、熟れすぎていたり、中身が傷んでいたりする可能性があります。
5.おいしいアボカドの食べ方
5-1.わさび醤油で食べる
適度な厚さにスライスした生のアボカドを、わさび醤油につけて食べるだけのお手軽レシピです。濃厚な味のアボカドですが、わさびの風味が加わることでさっぱりとおいしくいただけます。角切りにしてわさび醤油をかけ、かつお節を乗せれば、小鉢として一品作ることもできます。
5-2.アボカドディップ
まず、アボカドを潰してペースト状にします。次に、色が変わらないようにレモン汁を少量かけて、塩コショウやオリーブオイル、粉チーズなどで味を調えます。そのままでもおいしくいただけますが、クラッカーに乗せたり、マヨネーズ代わりに野菜につけて食べたりしても楽しめます。玉ねぎやトマトなど、みじん切りにした野菜や水気をしっかりと切って潰した豆腐などを加えると、味が変わって飽きがこないのでおすすめです。自分なりにアレンジしてみてください。
5-3.アボカドスムージー
さまざまな栄養素をバランス良く含むアボカドは、スムージーの材料にも最適です。アボカドと一緒に、バナナやグレープフルーツ、ブルーベリーなどお好みの果物をミキサーにかけるだけで、手軽に作れます。スムージーは、空腹時に飲むと栄養の吸収率が良くなります。そのため、朝食前にとり入れるのがおすすめです。
5-4.アボカドの味噌漬け
出典:東京オカザキッチン
皮をむいて種を取り除いたアボカドにまんべんなく味噌を塗り、ラップに包んで冷蔵庫で1日寝かせます。味噌はお好みで酒やみりんなどの調味料を加えて、味を調えてください。アボカドの味に飽きてきたな、というときにおすすめです。
6.まとめ
体の健康を保つ成分や美容成分がしっかり含まれていて、ダイエットもできてしまうアボカドは、美しく健康的に痩せたい女性にとって、とてもうれしい食材です。また、アボカドダイエットは特別な食事制限などが必要ないため、なかなかダイエットが続かないという人でも無理なく続けられます。
アボカドはカロリーが高いので、食べ方や量には注意が必要ですが、毎日の食事に正しくとり入れれば、きちんと成果を出すことができます。ぜひ試してみてください。