心拍数がカギ! 有酸素運動でダイエット効果を最大限に高めるコツ

ダイエット

「有酸素運動がダイエットに効果的」とよくいわれていますが、その理由をご存知でしょうか?なんとなくの曖昧なイメージでは運動を頑張る気になれなくても、きちんと痩せる理由がわかれば、きっと体を動かしたくなります。
そこで今回は、有酸素運動がダイエットに効果的な理由と、その効果を最大限に高める方法をご紹介します!

1.有酸素運動がダイエットにいい理由

1-1.有酸素運動と無酸素運動

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運動には、大きくわけて有酸素運動と無酸素運動がありますが、まず2つの違いについて説明します。無酸素運動とは、運動時に体が必要なエネルギーを作り出す際に、酸素を必要としない運動のこと。筋力トレーニングや短距離走がこれにあたります。
無酸素運動では、酸素を使わず血中に含まれる糖質からすばやくエネルギーを取り出すため、短時間で爆発的な力を出すことができます。しかし、それに伴い疲労物質である乳酸もたまりやすく、徐々に痛みやだるさを感じ、長い時間運動し続けることはできません。
一方で、有酸素運動は糖質と酸素から少しずつエネルギーを作り出します。そのため、乳酸がたまりにくく、長時間にわたって続けられる運動です。ウォーキングやジョギング、ランニング、サイクリングなどがこれにあたります。

1-2.有酸素運動で痩せるメカニズム

有酸素運動をある程度続けていると、ある時点でエネルギー源の糖質が不足しはじめます。そこで糖質の代わりに使われるのが、体内に蓄積されていた脂肪です。「底をついてしまった糖質の代わりに、脂肪を燃焼させることでエネルギーを生み出し、運動でエネルギーが消費される」これが、有酸素運動で痩せることができるメカニズムです。
筋肉量が増えて基礎代謝が上がるため、無酸素運動にももちろんダイエット効果は期待できます。しかし、無酸素運動で脂肪が燃焼されることはほとんどなく、有酸素運動の方が痩せる効果が高いといえます。

2.有酸素運動ダイエットを成功させるコツ

ダイエットに効果的な有酸素運動ですが、強度が高ければ高いほど、ダイエット効果が高くなるわけではありません。
有酸素運動では、脂肪からエネルギーを生み出す際に、血中の乳酸を使います。このため、乳酸が蓄積されず筋肉を動かし続けることができるのですが、あまりに運動強度が高いと血中の乳酸が増えすぎて消費が追いつかず、脂肪が十分に燃焼される前に運動を継続できなくなるのです。
反対に、運動強度が低くそれほどきつさを感じない楽な運動では、エネルギーの合成に必要な乳酸が生成されず、取り込まれる酸素の量も少ないため、脂肪を効率よく燃焼することができません。有酸素運動の脂肪燃焼効果を高めるには、ちょうど良い運動強度を保つことが大きなポイントになります。

2-1.心拍数を管理する

適度な運動強度を保つための目安になるのが、心拍数です。心拍数は運動の強度が上がっていくごとに増えるため、運動中に心拍数が一定に保たれていれば、運動強度も一定であることになります。
脂肪が効率よく燃焼する心拍数は、最大心拍数の60~80%です。普段あまり体を動かさない人は60%、それなりに運動をしていて普通程度の体力がある人は70%、日頃から運動の習慣があって体力に自信がある人は80%を目安にすると良いです。
また最大心拍数とは、少しずつ強度を上げていきながら運動を継続した場合に「もうこれ以上は無理!」という限界のときの心拍数です。本来ならばランニングマシンなどを使用して計測するのですが、ギリギリの状態に追い込むまで運動を続けることは、スポーツ選手でもない限り困難ですしそのような機会もあまりありません。
そこで、「220-(自分の年齢)」という計算式で割り出したおおよその最大心拍数を目安に、有酸素運動を行います。
例えば、体を動かすことが少ない25歳の女性の場合は、「(220-25)×(運動強度60%)=117」となり、117の心拍数を保って運動すれば、脂肪の燃焼効率が上がります。
運動中の心拍数は、手首に指を当てて10秒間の脈拍を数え、その数を6倍にして求めます。しかし、体が動いている状態で正しい脈拍を計測するのは難しいので、できれば心拍計を準備することがおすすめです。

2-2.1日20分以上を目標に

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有酸素運動では、運動後20分経ってから脂肪がエネルギーとして使われるようになります。「脂肪を燃焼するためには、20分以上の連続した運動が必要」と聞いたことがある人も多いと思います。
確かに、長時間連続して運動すればするほど脂肪は燃焼され、消費カロリーもアップするのですが、最低でも10分連続して運動すれば、脂肪燃焼効果が期待できます。
また最近の研究では、10分の有酸素運動を2回にわけて行っても、20分連続で運動した場合と同等の効果が見込めるという報告があります。
普段あまり運動をしない人が突然運動をはじめても体の負担になってしまいますし継続が難しいので、まずは1日10分の有酸素運動を目指せればOK。できれば10分の運動を2回、1日20分以上を目標にしましょう。
会社まで電車やバスで通勤している人は、一駅手前で降りて行きと帰りに歩くようにすれば、1日20分程度の運動になるのではないでしょうか。このように考えると、無理なく運動ができるような気がしませんか?

2-3.週3回以上を目安に

有酸素運動はできれば毎日行うことが理想ですが、週に3回でも十分な効果があります。ただし、例えば1日20分運動することを決めている場合、ある日の1日に3日分まとめて1時間の運動をする、という方法ではあまり効果は期待できません。
1日の運動時間は短くても、数回にわけて週に何回か行う方がより効果的です。また、間隔を空けないで運動を継続すれば、自分の体が耐え得る運動強度もどんどん上がり、さらなる脂肪燃焼効果が見込めるようになります。

3.ダイエット効果を高める習慣・激減させる習慣

3-1.食事

効果的なダイエットには、運動とともに食事管理が重要です。「運動したからその分多目にカロリーを摂取しても大丈夫」という考え方では、体重が増えることはなくても減量は期待できないでしょう。
また、早く痩せたいからと必要以上にカロリーを制限したり、糖質や脂質を摂らなかったりすることもダイエットには逆効果。栄養バランスが偏った食事は、基礎代謝を低下させて、痩せにくい体を作ります。また、栄養不足は運動のパフォーマンスを下げるため、頑張って有酸素運動を行ってもなかなか脂肪が燃えてくれなくなります。
暴飲暴食や間食は避け、1日3回の食事で、糖質・脂質・タンパク質に加えて、ビタミン、ミネラルがバランス良く摂れるようなメニューを意識しましょう。

3-2.睡眠

ダイエットの効果を高めるためには、運動と食事に加えてもう1つ大事なものがあります。それは、睡眠です。私たちの体は、睡眠中に分泌される成長ホルモンの働きにより、寝ている間にもカロリーを消費しています。睡眠と肥満度は深い関連があるといわれるのはこのため。
生活習慣が乱れて昼夜が逆転した生活を送っているような人は、成長ホルモンの働きが活発になる夜中に眠れていないため、太りやすい体質を作っているといえます。
成長ホルモンが活発に働くのは22時~3時の間、そして成長ホルモンが最も多く分泌されるのは、睡眠直後の3時間です。遅くとも0時には就寝し、少なくとも7時間は眠れるように生活習慣を改善しましょう。

4.まとめ

いかがでしたか?どのようなダイエット法も、継続して行うことが重要です。これはもちろん、有酸素運動に関しても同じです。けれども、継続していくことがダイエットの難しさでもあります。最初から無理をする必要はないので、まずは1日10分、週3回の有酸素運動からはじめて根気よく続けてみてください。効果が実感できれば、運動することが楽しくなるはずです。

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